自宅でインターネットをする為に光回線の工事を申し込みましたが光回線の工事の内容と作業時間がどの位掛かるの知りたいです
インターネットを利用するにはインターネット回線を用意する必要があります。
最近では工事不要で利用できるポケットWiFi(Pocket WiFi)などもありますがデータ制限があったり、速度が不安定になりやすいので
安定した回線を利用するには自宅まで光ファイバーを引き込む工事が必要になります。
光回線といっても回線サービスが複数あり
フレッツ光ネクストファミリータイプやマンションタイプ(光配線方式、VDSL法方式、LANタイプ方式)さらに高速な企業などで利用するビスネスタイプなど
建物の通信設備によって回線サービス種別によって工事内容が変わるので工事を申し込むときにNTT東日本/NTT西日本の受付に確認しましょう。
そして工事内容を紹介する前に
フレッツ光やドコモ光、ソフトバンク光、OCN光、So-net光などのコラボ光の工事内容を教えてくださいという質問が多かったのでこちらについて解説します。
フレッツ光とコラボ光は契約内容の違いだけで工事の内容は同じです。
フレッツ光で開通出来なかったから他のコラボ光で工事を申込んでも開通できなかった原因を解消しない限り開通する事はできません。
今回は光回線(フレッツ光ネクスト・マンションタイプVDSL方式)の工事内容や作業時間について、工事日までに事前に準備しておく事を紹介します
VDSL方式とは
VDSL(ブイ・ディー・エス・エル)とは「Very high bitrate Digital Subscriber Line(ベリー・ハイ・ビットレート・デジタル・サブスクライバー・ライン)」の略語です。
マンションタイプ光配線方式の場合はONU(回線終端装置)を設置する場所まで光ファイバを引込むので最大通信速度ベストエフォートで上り・下り1Gbpsの高速回線を利用する事ができますが
VDSL方式の場合はマンションやアパートなどの集合住宅で光回線を利用する際に
NTTの収容局からMDF室、IDF、EPS室など共用部までは光ファイバーでVDSL集合装置で信号を変換して各部屋に引き込まれている電話回線(メタル線)を併用するタイプの配線方式で
VDSLはADSLより高速で光配線方式より遅いという位置づけになり、最大通信速度はベストエフォートで上り・下り100Mbpsで実際の速度は平均で70Mbps前後になります
回線速度70Mbpsで1GBのデータをダウンロードするには1分21秒で10GBなら19分30秒掛かり検索やYouTubeなどのストリーミングサイトなど普段使いならストレスなく使う事ができますが
Blu-ray版の映画やPS4・PS5のゲーム(50GB)など容量が多くなるほど光配線方式と比べると差が出てしまいます
マンションタイプVDSL方式は光ファイバーと電話線(メタルケーブル)を利用する為本当の光回線でないことを覚えておきましょう
工事内容を確認する
最初に光回線の工事を申込んだらNTT東日本/NTT西日本の受付に回線種別を確認しましょう。
工事の申し込みの時に建物情報からフレッツ光ネクストマンションタイプの〇〇〇方式で最大通信速度が〇〇Mbpsになりますと説明がありますが。
ちゃんと説明を聞かないでハイハイと話を進めてしまうと工事当日にトラブルになるケースがよくあります。
お待たせしました作業完了しました回線試験まで問題なく確認できて回線速度は70Mbps位ですね
1Gbpsの回線じゃないんですか速度が遅すぎるので工事をキャンセルしたいです
工事が完了して作業内容を説明してサインを貰う段階でそんな話聞いてないというトラブルが多発しています。
受付側は申込時に契約内容の説明はしているのでちゃんと話を聞いていない
申込者側にも原因がありますがNTTや代理店のWeb申込サイト側にも問題がありマンションタイプ最大通信速度1Gbps(1000Mbps)としか書かれていなく
注意事項の小さく書かれている部分にも建物の設備よりVDSL方式、LANタイプ方式になり最大通信速度100Mbpsとは一切記載がなく
IPv6の契約にすると回線速度が上がりますがLANタイプ・VDSL方式の場合は物理的にな問題で100Mbpsまでしか速度が出ません
工事当日にこのようなトラブルにならないためにNTT受付担当に相談して契約内容をしっかり確認する事が大切です
フレッツ光マンションタイプ工事料金について
フレッツ光の工事料金や割増しと減額について紹介します工事内容によって工事料金が変わります詳しくは工事担当者に確認してください
初期工事費内訳 (標準的な工事の場合) 17,380円税込み 無派遣工事の場合は2,000円 | 基本工事費(派遣工事費)4,500円 光屋内配線工事費7,400円 回線終端工事費2,100円 交換機工事費(NTT局内工事費)1,000 契約料(NTTの事務手数料)800円 ひかり電話交換機工事費1,000円(ひかり電話がある場合) |
---|
土休日割り増し料金:
土日、祝日に光回線工事を予約している場合は土休日割り増しの3000円が追加で掛かりますがNTT都合の場合は割増料金が掛かりません。
屋内配線工事費:
VDSL方式の場合はMDF室、EPS室などの共用部から部屋まで建物側で引き込まれている
電話線(メタルケーブル)を利用しますが電話線が無い場合や何らかの原因で使えない場合は新たに配線が必要になり屋内配線工事費の4800円が追加になります。
訪問時刻指定:
光回線工事をする時に建物の都合上早朝や、深夜帯、配線作業をするのにこの場所だけは(14:00~15:00)しか作業できな場合には有料の訪問時刻指定の特別枠があります。
普通の工事枠で『この時間に来てほしい』という要望は
他の工事の関係で確実に訪問できるとは約束できないので確実に開通させたいなら割高になってしまいますが『有料時刻指定』で申し込みましょう。
時刻帯 | 時刻指定と時間帯割増し工事費 |
---|---|
昼間(9:00~16:00) | 11,000円 + 昼間の工事料金 |
夜間(17:00~21:00) | 20,000円 + 昼間の工事料金×1.3倍 |
深夜(22:00~翌8:00) | 30,000円 + 昼間の工事料金×1.6倍 |
VDSLの回線終端装置は契約内容により取付端末が変わる
工事の時に取り付ける回線終端装置は単体型、ルーター機能がある一体型のどっち?置くスペースが無いから一体型がいいな
取付けるVDSL(回線終端装置)は申し込んだ契約内容によって変わります。
契約プラン | 取付端末 |
---|---|
インターネットのみ | VH-100<2>E<N> VH-100<2>E<S> VH-100<3>E<N> VH-100<3>E<S> VH-100<4>E<N> VH-100<4>E<S> |
インターネット + 無線 | (RV340SE RV340NE)+SC32SE SC32NE (RV440SE RV440NE)+SC40NE<2> VH-100シリーズ+(RT-400KI RT-400MI RT-500KI RT-500MI RX-600KI RX-600MI)+SC40NE<2> |
光電話 + 無線なし | RV340SE RV340NE RV440SE RV440NE VH-100シリーズ+(RT-400KI RT-400MI RT-500KI RT-500MI RX-600KI RX-600MI) |
光電話 + 無線あり | (RV340SE RV340NE)+SC32SE SC32NE (RV440SE RV440NE)+SC40NE<2> VH-100シリーズ+(RT-400KI RT-400MI RT-500KI RT-500MI RX-600KI RX-600MI)+SC40NE<2> |
最初に光電話用ありで申し込んで直ぐに解約すれば光電話ルーターをずっと使えるのでお得じゃないですか
HGWはひかり電話か無線カードの契約をしていない場合は単体モデムに交換かNTTが遠隔でデータを流し込みルーター機能が無効になり使えなくなります
工事の時間枠
午前の工事枠:
AM1番枠 | 9:00~10:00の間で訪問 |
午前2番枠 | 10:00~12:00の間で訪問 |
AMフリー枠 | 9:00~12:00の間で訪問 |
午後の工事枠:
PM1番枠 | 13:00~14:00の間で訪問 |
PM前半枠 | 13:00~15:00の間で訪問 |
PM後半枠 | 15:00~17:00の間で訪問 |
PMフリー枠 | 13:00~17:00の間で訪問 |
工事を申込む時にNTTの受付と日程調整のお話で最短日だと〇月〇日のAMかPMのフリー枠になりますがどうですか?と最初にお話があります。
このフリー枠は最短日で工事を予約できるというメリットがありますが訪問時間は何時になるか分からないというデメリットがあります。
PMフリー枠では最大5時間+作業時間を待つ事になるので工事日当日は他の予定を入れないようにしましょう
光回線工事内容(フレッツ光マンションタイプVDSL方式編)
VDSL方式の工事内容は工事担当者が訪問してからの作業の流れは大きく分けて4つのステップで
VDSLの工事に掛かる時間は各部屋に引き込まれているメタル線をVDSL装置に繋ぎ込みする作業になるので特に問題が無ければ平均30分前後でテナントビルでの工事や
マンションでも既設のメタル線が使えない場合は新たに配線をしないといけないので作業時間が1~2時間、配線するのが大変な建物では半日掛かってしまう場合もあります。
2:部屋の中にモデム(回線終端装置)を取付
3:回線終端装置をつなげて確認試験
4:追加工事ISP情報の設定や追加配線工事など
1:各部屋まで引き込まれているメタル線をVDSL集合装置に繋ぎ込む
こちらの写真はMDFやIDFと言われる専用部でもしかしたら見た事ある方もいるのでは?
MDF(Main Distribution Frame)とは、電話局や集合住宅、ビルなどで、外部に通じる通信回線をすべて収容し集中的に管理する集線装置。(写真3枚目)
IDF(Intermediate Distribution Frame)とは、高層マンションや大規模な商業ビルなど大きな建物では各階ごとなどの単位の中間配電盤と言われる設備です。(写真2枚目)
MDFから各部屋に電話線(メタル線)が引き込まれているのでここのMDF端子盤とVDSL装置をジャンパー線で繋ぎ込みをする事でインターネット回線を利用する事ができるようになります。
2:部屋の中にモデム(回線終端装置)を取付
各部屋に引き込まれている電話線とVDSL集合装置をジャンパー線で接続をしたら部屋のモジュラージャックからVDSL(回線終端装置)のLINEにモジュラーケーブルを接続します。
VDSL回線終端装置を取り付けてしばらくするとVDSL LINKランプが点滅から緑点灯になれば回線確認試験をします点滅状態のままの場合は接続部分に不具合が無いかを確認します
3:回線終端装置をつなげて確認試験
VDSL LINKランプが緑点灯したらNTT局内から回線終端装置の導通確認と速度試験を行います。
VDSL回線の平均速度は60Mbps~80Mbps程出ていれば大丈夫で
回線速度が10から20Mbps位と異常に遅い場合は各部屋に引き込まれているメタル線とVDSL集合装置のジャンパー線で繋いだ部分が半差など接続部分に不具合が無いか確認します。
VDSLの回線速度は60Mbps~75Mbps位が平均速度になり回線試験の確認が終わったら無事工事完了です
4:追加工事ISP情報の設定や追加配線など
光回線の基本工事は『光回線を用意する』までですが追加工事を頼む事ができます。
追加配線が必要な場合:
VDSLモデムや光電話ルータ(回線終端装置)の設置場所から離れた場所にルーターや電話機を設置したい場合は追加配線が必要になり
電話線の追加配線は1本に4800円、LAN配線は1本1,1000円が追加で掛かるので出来ればモデムの周辺にルーターと電話機をまとめる事をお勧めします。
取付けたひかり電話ルーターにインターネットに接続する為のプロバイダー(ISP)情報の設定ができるか不安なので設定してほしいです
プロバイダー(ISP)情報の設定が分からない
光電話の番号が2番号ある場合は光電話ルーターのTEL1、TEL2のポートに個別設定をする必要があります。設定は取付けた説明書を見ながらやれば難しくはないのですが
説明書を見てもよく分からないし不安な場合は『ひかり電話オプション工事費』『ホームゲートウェイ設定』1,000円で設定をする事も可能です。
VDSL回線に電話回線を重畳する
ひかり電話を利用しないでVDSL回線と電話回線(アナログ回線、INS回線)を分けて使いたいけど部屋のモジュラージャックが1つしかありません
光回線にオプションでひかり電話を追加して使う事もできますが
インターネット回線とアナログ回線、INS回線(ISDN)と分けて使いたいけど部屋のモジュラージャックが1つしかない場合には重畳する事で電話とインターネット回線を個別に使い分ける事ができます。
重畳とは1つのメタル線にVDSLと電話の信号を送り部屋側にインラインフィルターを付けてVDSL回線の信号を切離す事で個別に電話回線が使えるようになります
光回線の工事ができない場合がある
光回線の工事は申込者の手続きミスや建物側の設備不良、NTT側の設備不良のため工事ができない場合があります。
工事ができない場合は一度延期にして再工事日調整する必要があります。
〇〇日から回線を使いたい場合は使いたい日の前日や当日に工事日を予約するのではなく一度延期になっても大丈夫なように余裕をもって工事日を調整しましょう。
2:建物側の設備不良で工事できない
3:NTT側の設備不良で工事できない
1:管理会社に連絡していない
工事日が決まったら管理会社に連絡と作業届の提出が必要になり厳しい建物だと工事日の2週間前までに出さないといけない場合もあるので早めに提出しましょう。
工事を申し込んだ時にNTTや代理店の受付にMDFで作業できるように開けといてくださいと言われたのでMDFだけ開けても回線種別や作業内容によっては工事が出来ない場合があります。
作業員が持っている共通キーで開けられる建物で開けられる可能性もありますがセキュリティーの関係上建物の専用のカギが必要になり作業できない場合は工事が延期になります。
光回線の工事をするにはMDF室 EPS室 IDFや建物によっては共用部の点検口などに通信設備があるで作業ができるように手配をする事が大切です。
作業員が持っている共通キーで開けられる建物であればいいのですが、セキュリティーの関係上ほとんどの場合は建物の専用のカギが必要になりどうする事もできないので工事が延期になります。
開通できる確率を上げる為にMDF室以外にもIDF・EPS室で作業できるように管理会社・管理組合に開錠依頼しましょう。
管理会社さんに工事日に立会って作業する開錠が必要な専用部のカギを開けてもらえるように相談する事で開通する確率を更に上げる事が出来ます
2:建物側の設備不良で工事できない
VDSLの工事は各部屋に引き込まれている既設の電話線(メタルケーブル)を利用しますが
長年の劣化やリフォームした時にメタルケーブルが途中で切られている場合がありVDSLの工事でNTT側でメタル線を配線する場合は屋内配線工事費の4800円が掛かります。
マンションやアパートのメタルケーブルは建物側の設備なので管理会社側に相談して設備を直してからの再工事になります
3:NTT側の設備不良で工事できない
VDSL(100Mbps)のサービスが始まったのが2005年頃でサービスが始まってから約15年と長年の劣化でVDSL集合装置の故障で開通できない場合があります。
接続作業が終わり部屋で端末を付けてもVDSL LINKランプが緑点灯しない場合は建物側の設備不良かNTT側の設備不良かを確認する必要があります。
☑ MDFやEPSでVDSLの集合装置に直接接続して回線試験が大丈夫なら建物側の配線不良
☑ MDFやEPSでVDSLの集合装置に直接接続して回線試験ができなければNTT側の設備不良
☑ ごく稀に両方駄目な場合もあります
VDSL装置に空きがある場合は設備変更をして開通できる場合がありますが空きがない場合はNTTの故障担当で修理してから再工事になります
フレッツ光マンションタイプVDSL方式編(まとめ)
VDSL方式はNTTの収容局から建物側のMDF室、IDF、EPS室など共用部までは
光ファイバーでVDSL集合装置で信号を変換して各部屋に引き込まれている電話回線(メタル線)を利用する方式で本物の光回線ではありません。
最大通信速度はベストエフォートで上り・下り100Mbpsで実際の速度は60Mbps~80Mbps位が平均速度になります。
工事日が決まったら管理会社さんに連絡してMDF室、EPS室などの共用部を開けて作業できるようにする事が大切、MDF室だけでは開通できない場合がある
〇〇日から回線を使う場合は回線を使う前日や当日に工事日を予約しないで一度延期になってもいいように余裕をもって工事日を予約する事が大切
これからNTTフレッツ光回の線工事の予定がある方は回線種別の確認して工事内容を把握する事で開通できる確率を上げる事が出来るので参考にしてください
その他フレッツ光回線の工事内容について
電話回線について
NTTホームゲートウェイ設定方法
MDF・IDF・EPSについて
引越し先でインターネットが利用出来るか確認したい
NTT/KDDIを名乗る悪質勧誘について
これから光回線を申込みたい・毎月の月額料金を見直したい引越しの為移転工事を申込みたいなど電話やインターネットのご相談はこちら